ケリー基準は、勝率と期待リターンが分かっている賭けにおいて、資金の何割を投じるのが長期的な資産成長率を最大化する上で数学的に最適かを導く計算式である。もともとは情報理論の分野で考案されたものだが、投資のポジションサイズを検討する際の参考としても広く知られている。
計算式
ケリー基準(簡易版)
f* = (bp − q) ÷ b
f*:投じるべき資金の割合 b:勝った場合の倍率
p:勝率 q:負ける確率(1−p)
f*:投じるべき資金の割合 b:勝った場合の倍率
p:勝率 q:負ける確率(1−p)
勝率や期待リターンを正確に見積もることができれば、理論上の最適なポジションサイズを算出できる。ただし実際の投資判断においては、これらのパラメータを正確に予測すること自体が極めて難しいという根本的な課題がある。
BTC投資への適用の考え方
ビットコインのような不確実性の高い資産にケリー基準をそのまま適用するのは現実的に難しいが、「自分が見積もった期待値とリスクに対して、過大なポジションを取りすぎていないか」を点検する思考の枠組みとして活用されることがある。
フラクショナルケリーの実践
理論上の最適値(フルケリー)通りに投資すると、推定誤差によって資産が大きく毀損するリスクが高いため、実務上はケリー基準の算出値の半分程度(ハーフケリー)など、より保守的な比率で運用する「フラクショナルケリー」という考え方が広く採用されている。
本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではない。本記事に含まれる過去のサイクル傾向や分析手法に関する記述は、将来の値動きを保証するものではない。