取引所ネットフローは、ビットコインが取引所に流入する量と流出する量の差を示す指標で、市場参加者がどちらの方向に動こうとしているかを読み取るための基礎的なオンチェーンデータである。CryptoGaugeの5トリガー分析ではT-04として採用しており、需給バランスを把握する上で欠かせない指標の一つだ。

計算式

Exchange Netflow 取引所への流入量 − 取引所からの流出量

主要取引所のウォレットアドレスを集計し、一定期間(24時間など)の入出金量を比較する。プラスであれば取引所への流入が優勢、マイナスであれば流出が優勢ということになる。

方向別の解釈

ネットフロー マイナス(流出)

保有者が取引所からウォレットへBTCを移動させている状態。長期保有志向の強まりや、売却意欲の低下を示唆することが多い。

ネットフロー プラス(流入)

保有者が売却を視野に入れて取引所へBTCを移動させている可能性がある状態。短期的な売り圧力の増加を示唆することが多い。

供給ショックとの関係

継続的な流出が続くと、取引所が保有するBTC残高(取引所リザーブ)が減少していく。流通する供給のうち、いつでも売却可能な状態にある量が減ることは、需要が一定であれば価格の上昇圧力につながりやすいという考え方がある。これを「供給ショック」と呼ぶことがあり、過去のサイクルでも取引所リザーブの長期的な減少傾向と価格の上昇局面が重なる場面が見られた。

CryptoGaugeでの活用 T-04トリガーとして、24時間のネットフロー量を他の4指標と組み合わせて判定スコアに反映している。単発の大口移動による一時的なノイズを軽減するため、複数日の傾向と合わせて確認することが望ましい。

限界と注意点

取引所ネットフローは、取引所が保有するウォレットアドレスを正確に特定できるかどうかに依存する。新興の取引所や、コールドウォレット間の内部移動が「流出」として誤って計上されるケースもあるため、単一の数値を絶対視せず、複数のオンチェーン指標と合わせて確認することが重要だ。

本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではない。本記事に含まれる過去のサイクル傾向に関する記述は、将来の値動きを保証するものではない。