実現時価総額(Realized Cap)は、流通するすべてのBTCについて、各コインが最後にオンチェーンで移動した時点の価格を基準に評価し、合算した時価総額である。現在の市場価格をそのまま使う通常の時価総額とは異なり、保有者の実際の取得コストに近い概念を反映している。
通常の時価総額との違い
時価総額
現在価格 × 流通供給量
実現時価総額 Σ(各コインの最終移動時点の価格)
実現時価総額 Σ(各コインの最終移動時点の価格)
通常の時価総額がスナップショット的な評価額であるのに対し、実現時価総額は各コインがいつ取得されたかという履歴情報を反映する。長期間動いていないコインは古い(多くの場合低い)価格で評価されるため、市場全体の平均取得コストにより近い概念となる。
乖離が示す市場の状態
時価総額が実現時価総額を大きく上回っている状態は、市場全体が大きな含み益を抱えていることを意味し、過熱の目安となる。逆に時価総額が実現時価総額を下回る状態は、市場全体が含み損を抱えていることを意味し、冷却・底値圏の目安として参照される。この乖離をMVRV比率と呼ぶ。
MVRV-Zとの関係
実現時価総額は、MVRV-ZスコアやNUPLといった派生指標の計算基盤となるデータである。これらの指標を理解する上で、まず実現時価総額という基礎概念を把握しておくことが役立つ。
本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではない。本記事に含まれる過去のサイクル傾向や分析手法に関する記述は、将来の値動きを保証するものではない。